WHITE DAY


リュミエールからプレゼントをもらってからもうすぐ一ヶ月になるのですね。
ルヴァはカレンダーを見ながらつぶやいた。
何かお返しをしないとと思うのですが何が良いのでしょう?
文献を調べるもののバレンタインのお返しにホワイトデーという日ががあるのは
書いてあるものの具体的には何が良いのか書いていない。
ルヴァは執務の間を縫って下界に降りる事にした。
下界に降りる手続きをしにディアの元へ向かった。
ルヴァはディアの怪訝な顔を気にしながらも無事手続きを済ませ下界へと降りたった。
下界に行くとあちらこちらの店先には【WHITEDAY】と書かれた看板のついたワゴンがたくさん並んでいた。
ルヴァはいくつものワゴンを見ていき、あるお店の前で立ち止まった。
「これにしましょう。これならリュミエールもきっと喜んでくれるでしょう」
ルヴァはそうつぶやくとリュミエールへのプレゼントを購入した。
聖地に戻るとルヴァは早速リュミエールに14日私邸に来てくださいと手紙を出した。

14日
「こんにちは、ルヴァ様。本日はお招きありがとうございます」
リュミエールはルヴァの私邸でお茶のおもてなしを受けた。
リュミエールの前にはハーブティーのカップとスコーン。
ルヴァの前には煎茶とお煎餅といつもの休日のように二人で過ごしていた。
リュミエールの頭にはホワイトデーの事はなかったので、お返しのことを考えて緊張したりすることもなかった。

二人でたわいもない話をし、時間は過ぎていった。
そろそろおいとまをと立ち上がるリュミエールにルヴァは下界で買ってきたプレゼントを手渡した。
「これは?」
なんとなくデジャブを覚えながらリュミエールは訪ねた。
「―あの。バレンタインのお返しです」
照れているのか床を見つめるルヴァに
「開けてもよろしいでしょうか?」
と訪ねた。
小さくうなづくルヴァを見、リュミエールは包装紙を開けた。
中から出てきたのは花の種とハーブティーのセット。
それにメッセージカード。
カードを開くとそこには
【先月はありがとうございました。私も貴方の事が好きです】
と書いてあった。
その文章を見たリュミエールはプレゼントをテーブルの上に置くと、ルヴァの横まで歩いていき、そっと抱きしめた。
驚いて顔を上げるルヴァを見つめ、ゆっくり顔を近づけていき、触れるか触れないか微妙なキスをした。
もう一度今度は力を入れて抱きしめると
「ありがとうございます。私は貴方を愛しています」
と耳元でささやき、ルヴァを手放すと
「このままだと自分が押さえれなくなりそうなので、今日はこれで失礼します」
と言い、帰って行った。

後に残されたルヴァはそっと自分の唇に指を当てると思い出したかのように顔を真っ赤に染めた。

END



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     忙しくしていた時期で時間をかけて書けませんでした。
     そのためいろいろヘンなところがあったりすると思います。
     ごめんなさい・・・。
     感想等聞かせていただけるとうれしいです。